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2002年11月 JEITAニューヨーク駐在・・・荒田
良平 「米国におけるITSの動向」(その1) |
図表9 10年計画の概要
(出展: ITS America「National ITS Program Plan: A Ten-Year Vision」より作成) さらに、ITS Americaは2001年9月11日のテロ事件を受けて、2002年9月に上記の10年計画への補足追加という形で、図表10に示すように「Homeland Security and ITS」(http://www.itsa.org/resources.nsf/Files/PPRA_Security_Final/$file/PPRA_Security_Final.pdf)というビジョンを発表している。これは、具体的には10年計画における「計画上の課題」に5番目の課題として「国土安全保障」を追加するとともに、ITSは国土安全保障のためどのような貢献ができるかを整理したものである。 図表10 「Homeland Security and ITS」の概要
(出展: ITS America「Homeland Security and ITS」より作成) 以上、長々と米国におけるITS推進計画について見てきたが、概括すると、米国ではTEA-21体系下で、それまでのビジョン策定やシステム・アーキテクチャの構築から、より実配備に重点が置かれるようになってきており、こうした中で、多様な関係者間の役割分担と連携が重要な課題になっている。 また、テロ事件を受けて、運輸システムのセキュリティ確保が一層重視されるようになっている一方で、エネルギー/環境という視点は日欧に比べ希薄であると言うことができよう。 3. ニューヨークにおけるITS 政府の計画を見てもITSの具体的な進捗状況はわかりづらいので、次に、実際にニューヨークにおいてITSがどの程度実用化されているのかについて見てみよう。 (1) ニューヨーク州におけるITSの概要 連邦運輸省(DOT)のウェブサイト(http://www.its.dot.gov/staterpt/state.htm)には、州毎のITSの推進状況が掲載されている。ここから、2001年11月時点でのニューヨーク州におけるITSの推進状況について図表11にまとめておく。
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